認知症になると人生を楽しめない
皆さんこんにちは、名もなき医師です🧑⚕️
認知症にはいろいろ種類があります。アルツハイマー型、脳血管性、レヴィー小体型などです。しかし細かいことは抜きにして認知症になると記憶障害や、交通機関を使えなくなったり、飲み薬を管理出来なくなったりと出来なくなると困ることばかりです。そうなるともちろん人生を楽しむことは出来ないですし、周りの人に助けてもらわないといけません。
入院患者さんでも認知症の方は多いです。回診に行くと「たかしかい?大きくなったねえ」などと孫のように接して下さる患者さんもいます🤣 しかし和やかな方はまだいいですが暴言暴力を振るう患者さんもいます💦
徐々に進行することが多いですが最初は本人にとっても周りの人にとっても恐怖でしょう。発症してしまうとかなり大変な病気で誰しも発症するリスクはあるのですが、少しでも認知症にならずにすむ生活習慣があるとすればどうでしょう?
認知症の危険因子
認知症の危険因子とはこれらに相当すると認知症になりやすい、という人々です。それでは認知症の危険因子を発表します。
遺伝的危険因子、難聴、高血圧症、脂質異常症、肥満、糖尿病、うつ病になります。遺伝的な要素に関してはどうしようもありません😅 難聴というのは僕も今回勉強していて初めて知りました。なんで難聴が認知症に関係あるの?という方もおられると思いますので見ていきましょう。
2020年のLancet委員会の報告では中等度以上の難聴(日常会話に支障が出るレベル)がある方は認知症リスクが約1.9倍になると指摘されています。さらに10デシベル難聴のレベルが上がるごとに認知症のリスクが1〜1.6倍になるということでした。理由としては聴覚が低下すると脳への刺激が減り、周りともコミュニケーションがとりにくくなることが理由として挙げられています。
つまりみなさんが出来ることは😌
ⅰイヤホンの音量を下げよう
クラブやカラオケで大音量も将来の難聴につながるのでよくないですね。少しでも気になる方はすぐに音量を下げて認知症を予防しましょう✨ また既に難聴だという方はどうすればいいのかというと速やかに補聴器を頼りましょう。難聴で認知症になる原因は会話がスムーズに出来ないことによる社会的孤立ですので補聴器で補えばいいのです。人の声が聞こえにくいという方は今は良い補聴器もありますのですぐに試しましょう。おばあちゃんやお母さんが難聴だという方はすぐに補聴器を買うように言ってあげてください。

ⅱ生活習慣病も予防しよう
やはり生活習慣が悪い方は認知症のリスクが高くなります。頭に老廃物が蓄積しやすいですし、脳卒中を起こすと脳血管性認知症にもなりやすいです。高血圧症、脂質異常症、糖尿病に関しては以前に記事を記載しているので良かったら見てください。高血圧症のページのリンクを貼っておきます。高血圧症を予防しよう!
それはそうとうつ病も認知症の危険因子なんですね😳うつ病の既往歴がある人はアルツハイマー型認知症の発症率が1.9倍です。また双極性障害という躁病(やたらハイテンションな人のイメージ)とうつ病の両方の病態を来す状態があるのですが、双極性障害だと約3倍も認知症のリスクが高くなったのです!その中でもうつ病や躁病の回数が多いほど認知症のリスクが高まると言われています。
つまりまとめると認知症は難聴、生活習慣が悪い人、精神面が不安定な人でなりやすいということです!
認知症の防御因子
認知症の防御因子は食事療法と運動です。
食事療法
具体的な量は明確になっていませんが、野菜、果物の摂取不足が認知症発症リスクとして挙げられています。後は魚油、ビタミンB 6,B12、葉酸不足です。またエネルギー摂取過剰、体重減少も挙げられます。つまり太り過ぎややせすぎはダメということですね🎶 食事に関しては今回これくらいに留めておきます😌
運動療法
運動不足は高血圧症、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の危険因子でもありました。運動によりそれらを防げるので認知症も予防できるというわけです。
認知症のリスクファクターを調査したCAIDE研究というのがあるのですが、中年期の余暇時間に運動をすることで認知症のリスクを50%程低下させたという研究があります。具体的には軽い運動なら1週間の間に150分、きつめの運動なら75分程度が必要です。イメージ的にはウォーキングやヨガなら150分、ランニングやダンスなら75分という感じです。

これからますます高齢化社会になる中でみんなが認知症を発症していけばかなりカオスな日本社会になってしまうこと間違いなしです😇 危険因子を減らして、防御因子を強くしてみんなで認知症を防ぎましょう😆
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