皆さんこんにちは、名もなき医師です🧑⚕️風邪を引いた時は薬が欲しくなりませんか?風邪が流行る時期になると病院受診をする方が増えます!!僕はどちらかというと薬には頼らず自分自身の免疫を信じているのであまり薬は飲まないようにしています💪
今回はかぜを引いてしまった時に抗生物質は必要なのか、ということについて記事を書いていこうと思います‼️
かぜ症候群って何?
かぜ症候群とは俗に言う『かぜ』のことです。正式名称はかぜ症候群ですが、医師を含め医療従事者も『かぜ』のことをわざわざ『かぜ症候群』などと言ったりはしません🤣
かぜはウイルスによる急性の鼻や喉などの上気道に起こる感染症です。症状は喉の痛み、鼻汁鼻水、咳といった上気道の症状になります。

典型的にはまず喉の痛みだけの症状が出て2日程度たって喉の痛み少し和らぐと鼻水が出てきます🤧これもまた2日くらい続いて咳が出てきて咳は1〜3週間程長引くこともあります😷*参考文献【1】
かぜの最後に咳だけ続いている人多いですよね!あれは少し残った痰を排出しようとする生理的反応や、気道が過敏状態になって反射で咳が出てしまっているのです。かぜの後に咳が酷すぎて肋骨、胸の辺りが痛くなった人はいませんか?
僕自身もかぜの後に咳がひどく1ヶ月程度続き、肋間筋を痛めたことがあります😅
原因となるウイルスはめちゃくちゃいっぱいあり、多いのは春と秋に多いライノウイルス、冬はコロナウイルスです。
皆さんもうご存知と思いますが、昨今を賑わせたコロナウイルスは、昔から風邪の原因になっていたコロナウイルスとは別の、2019年に新しく見つかったコロナウイルスで、SARS-CoV-2(Severe Acute Respiratory Syndrome Coronavirus 2)と名付けられました。このウイルスによる感染症をCOVID-19といいます。
COVID-19はかぜ症候群とは区別されることになりそうですが、軽症であればかぜと同じです。他にもRSウイルスやアデノウイルス、パラインフルエンザウイルスなどたくさん種類があります😶
かぜで抗生物質飲みたくなるのはなぜ?
かぜを引いたから抗生物質を処方して下さい。という患者さんは今でも多くいらっしゃいます。これならまだ良い方で『かぜを引いた時のために抗生物質を出しておいて下さい』と言う方までおられます🤣

いったいなぜこういった風潮になってしまったのでしょうか?😳
第二次世界大戦の後は衛生状態が悪く、国民の栄養状態も良くなかったのでかぜをこじらせてしまう人も多かったようです。
かぜをこじらせるというのは二次性に細菌感染症になるということであり、かぜの後に細菌性肺炎になる人がたくさんいる時代がありました。その時代に抗菌薬で劇的に改善した人がいたので抗菌薬が魔法の薬かのように思う人が増えてしまったのでしょう🙃
実際にかぜで抗菌薬を処方して欲しいという人は特に高齢者に多いです。しかし抗菌薬は必要ないということを次の項目で説明したいと思います。
かぜの時は抗生物質はむしろ害?
一般的なかぜ症候群(ウイルス感染症)では抗生物質を含め薬を内服しても早く治ることはありません*参考文献【1】【4】。抗生物質は細菌への薬でウイルスには無効だからです。
中にはウイルス感染症の中でもインフルエンザウイルスの場合発症して48時間以内にタミフルを内服すれば症状が続く期間が半日〜1日ほど短くなったり*参考文献【2】、COVID-19なら重症化しやすい人の入院や死亡を減らす飲み薬があったり*参考文献【3】と、特異的な薬があるものもあります。
しかし一般的なかぜ症候群(ウイルスの感染症)は特効薬はありません。そして細菌感染症の治療薬である抗生物質は必要ありません。また痛み止めや咳止め,鼻水止めなどの薬も症状を和らげてくれるだけで早く治るわけではありません。
極論元気な人は病院やクリニックに受診する必要はなく、家でゆっくりしていればそのうち治るのです😌
ただし、高熱が続く・息苦しい・水分がとれない・いったん良くなったのにまた悪くなった、といった場合や、高齢の方・持病のある方は早めに受診してくださいね*参考文献【1】。
抗生物質には様々な副作用があります。臨床的によく経験するのは
・肝臓や腎臓での値の上昇(抗生物質は薬によって異なりますが肝臓や腎臓で代謝・排泄されます)
・便通異常(抗生物質を内服すると腸内の細菌も破壊されるので腸内細菌のバランスが崩れて下痢になりやすいです)
・薬疹(アレルギーも比較的多い薬です)
・薬剤熱(不明熱の原因になり得ます)
・耐性菌増加(将来本当に必要な時に抗菌薬が効かない可能性があります)
細かいものも含めると他にもたっくさんありますがよくあるのはこんなところでしょうか。
実際、かぜに抗菌薬を飲んでも治りは早くならず、成人では副作用(吐き気・下痢・皮疹など)が偽薬の約2.6倍多かったと報告されています*参考文献【1】【4】。
なので無闇に抗生物質を内服するのはデメリットしかないのです。必要ない時は飲まないに越したことはありませんのでちゃんと医師の言うことを聞くようにしましょう🎵
まとめ
今回はかぜって何?という話から、抗生物質を内服するという風潮、かぜで抗菌薬が必要ない理由とそのデメリットについてお話をしました。冒頭にも述べたように僕自身大切だと感じるのはかぜになるべくならないような健康的な体づくりと、かぜを引いても自分自身でウイルスをやっつけられる免疫を維持することです💪
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参考文献:
【1】厚生労働省「抗微生物薬適正使用の手引き 第四版 医科・外来編」(2025) https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001630903.pdf
【2】Jefferson T, et al. Oseltamivir for influenza in adults and children: systematic review of clinical study reports and summary of regulatory comments. BMJ. 2014;348:g2545. https://doi.org/10.1136/bmj.g2545
【3】Hammond J, et al. Oral Nirmatrelvir for High-Risk, Nonhospitalized Adults with Covid-19. N Engl J Med. 2022;386(15):1397-1408. https://doi.org/10.1056/NEJMoa2118542
【4】Kenealy T, et al. Antibiotics for the common cold and acute purulent rhinitis. Cochrane Database Syst Rev. 2013;(6):CD000247. https://doi.org/10.1002/14651858.CD000247.pub3
最終更新日:2026年10月27日
本記事の内容は医療専門職としての知見に基づいていますが、すべての読者に当てはまるわけではありません。個別の診断や治療は、直接の診察に基づいて行われるべきです。
名もなき医師:日本救急医学会専門医 現在は整形外科に所属し救急と両立しながら奮闘中🔥
所属学会:日本救急医学会 日本整形外科学会 日本整形外傷学会


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